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下肢動脈疾患の予防

Healthcare

監修: 中村 茂 先生(京都桂病院 副院長・心臓血管センター所長 )

下肢動脈疾患の予防 - 重症化を防ぐために

生活習慣を改善しましょう

治療についてのページで述べたように、動脈硬化は生活習慣の改善によって進行を遅らせることができます。禁煙、適度な運動、バランスのよい食事を心がけましょう。

基礎疾患をしっかり治療しましょう

下肢動脈疾患の患者さんは糖尿病、高血圧、高コレステロールなど他にも病気をもっていることが多いので、これらの病気を適切に管理することが、PADを悪化させないために大切です。

薬物治療を継続しましょう

自己判断で服用を中止せず、長期的な視点で治療を続けることが大切です。

下肢動脈疾患は早期に対策をすれば進行を遅らせたり、重症化を防ぐことができます。
間欠性跛行症状、深爪からの傷がなかなか治らない、靴擦れの回復に時間がかかる、足先の色が赤黒いなど気になる症状があるときは、血流低下の可能性がありますので、循環器科、血管外科または皮膚科の診察を受けてください。

監修ドクターからひとこと

いかにして下肢動脈疾患に気づくか?

突然足が痛くなったり、足が蒼白になったりするなど急激な症状がでると、何かおかしいと気がつきます。
しかし、歩くとふくらはぎがつったり、痛んだりしても立ち止まると症状が消失するような場合(間欠性跛行)は、気にかけることもなく、その後はずっと歩けたりすることもあります。
また深爪などでできた足の傷がなかなか治らないときでも、時間とともに治るだろうと思うかもしれません。
知人で下肢血管疾患になった方がおられ、その病状を聞いていれば、自分も同じ病気かもしれないと思いますが、そうでなければ想像もしないでしょう。
そんな症状の場合はわざわざ病院を受診しようとは思わないかもしれませんし、一体、何科にかかったらいいのでしょうか?

気になった場合は、循環器内科を受診してください。病状により皮膚科、形成外科、血管外科、整形外科と連携をとって診断を進めます。
受診の結果、下肢血管疾患はなく、治療が必要な糖尿病、腎疾患、高血圧症などが見つかるかもしれません。

さて、人間は動き回るように設計されています。この機能がおかされることがあれば何らかの問題があります。治せるものは治して、人生を謳歌してください。

中村 茂 先生(京都桂病院 副院長・心臓血管センター所長 )